三依プロジェクトとは…

きっかけは、2007年12月の雪下ろしのお手伝いでした。福島県との県境に位置し、県内でも有数の豪雪地として知られていますが、高齢化が進む中で
 2012年10月:三依地区総人口452人
     うち65歳以上239人、高齢化率52.9%
 2019年4月現在:総人口322人
     うち65歳以上208人、高齢化率64.6%

冬期の雪かき、雪下ろしは住民の大きな負担となっています。そこで、都市部の若者に何かできることはないか、と始めたのが雪下ろしのお手伝いでした。その後「春から担い手がいなくなる畑があるが使ってみるか」とお声かけいただき、2008年4月から農作業をすることになりました。素人集団が片道2時間かけて畑を耕し、キャベツや白菜、大根を作る活動が始まったのです。もちろん農業はそんなに甘くはありません。天候不順に苦しみ、サル、シカなどの食害に遭いながらここまで続けてこられたのは、畑の所有者をはじめとする地域の方々の優しさがあったからです。一度きたらまた来たくなる「三依マジック」にすっかり魅入られて、12年が過ぎました。

  私たちが三依地区で活動を続ける理由は他にもあります。少子高齢社会を迎えた日本では、公助だけでなく共助が重要になります。三依は確かに高齢化が進んでいますが、実は学ぶべきものがたくさんあるのです。住民同士の助け合いが当たり前の暮らしは、近所付き合いがほとんどない都市部よりもずっと暖かく、安心できる生活環境を作り出しています。もちろん集落の中での人間関係はいいことばかりではありませんが、お互いの距離感の取り方も良い勉強になります。限界集落という言葉が聞かれますが、そこは過疎に悩む大変な地域ではなく、これからの地域社会の方向性を示してくれる心強い先駆者なのだと思っています。

三依とは…

  三依・横川地区全景
  三依・横川地区全景

三依とは、栃木県と福島県の境にある、五十里(いかり)、独鈷沢(とっこさわ)、芹沢、中三依、紙三依、横川の6地区を総称した地名で、私たちの主な活動地が横川と上三依地区になります。

 

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     NPO法人 宇都宮まちづくり市民工房

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賛助会員 個人一口1,000円/団体一口 5,000円